住宅から保育園へのリノベーションで、保育園のキッチン調理室を作る注意点

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こんにちは、牧野直子です。

一軒屋をリノベーションして、保育園にする場合の、調理室をどう作るかをまとめました。

住宅から保育園へのリノベーションで、保育園のキッチン厨房を作る注意点

もともと住宅だったところをリノベーションして保育園にしたんですね。
ほんとに、もともとキッチンだったところは、そのまま保育園の厨房にしました。
だから、6畳程度。

さあ、その中に、自園調理ができる設備を詰め込むのは大変だ~!

まずは、調理師さんたちの要望をヒアリング。

保育園の調理師さんたちに、これが欲しい!と言われたものが、スチームコンベクション、略してスチコン!でした。

スチームコンベクションは、これ一台があれば、オーブンも、焼くのも、蒸すのもOK。
これが欲しい!とのことでした。

家庭用で言うとウォーターオーブンって感じかな。それの業務用。

でも結局は、最初からそろえるのはコストがかかるので、自園調理が始まる時に、買いそろえようということに、なりましたけどね~。

あと必要な器具としては、ダブルシンク、食器洗い機、食器保管庫、食品保管庫、手洗い場、作業台。といったところです。

もう一度言います。これらを6畳に詰め込むんですか~~!?

 

食器洗い機は家庭用では難しい

食器洗い機。これは、当初、ビルトイン型のキッチンの食洗機を考えていました。
でも、これだと洗うのに、2~3時間かかってしまう。家庭用なので時間がかかってしまうのです。
これだと、洗い終わったあと、すぐ食器保存庫に入れたいのに、それを待つ時間がない、ということで却下。

早く洗えるタイプの食洗機を導入し、キッチンに組みこみました。
これがね、キッチンが安いキッチンだと底が抜けそうで、台を補強しました。

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【早く洗える食器洗い機を組み込みました】

そして、必要なのが、食器保管庫。

カギがついていて、その中に食器を保存しておき、殺菌をしてくれるものです。これもまた、場所を取るんですよね~。

 

作業台は、コールドテーブルで。冷凍テーブルも必要!

そして、作業台が必要なのですが、これは、背の低いタイプの冷凍テーブルと冷蔵テーブルにしました。

そして、保健所への検品のため、提供した食事の同じものを2週間分、冷凍しておく決まりになっています。そのため、冷凍庫はそのスペースがないといけない。だから、冷蔵庫よりも冷凍庫のほうが大きいサイズを用意しました。

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【コールドテーブルと冷凍テーブルの上を調理台にしました】

そして、食品保管庫。これは、まだ調理する前の野菜などをストックする場所。
ここは、調理台とは別のゾーンに区画しないといけません。

そして、その野菜を洗う水場も必要です。これらは、人の出入りとは違う場所で、直接素材を入れられる搬入口があるといいんですね。

 

ダブルシンクを作ります

そして、その近くに、水洗い場を設ける必要があります。この写真の保育園では、お勝手口の外に水洗い場があります。

キッチンの流しは、ダブルシンクです。
お皿などの洗いものようのシンクと、調理をするシンクを別にします。

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【キッチンをふたつ合わせてダブルシンクにした】

このダブルシンクのキッチンも、家庭用のキッチンで代用しようとすると、適合するものがほとんどありませんでした。ですので、普通のキッチンと、シンクのみがついている同シリーズのキッチンでそろえました。

 

また、流しの上は、アクリルで3枚の引き違い窓を作って、遊戯室と分離させています。

そして、ドアは児童が入ってこないように鍵付きです。そして、中がよく見えるように、アクリルの窓が大きいタイプのドアを選びました。

狭くても、なんとかなる!

6畳に詰め込むのは、シビアでしたけれども、知恵を使って、いけば、大丈夫です。

以上、一軒屋から保育園にリノベーションした場合のキッチン厨房の注意点でした。

 

 

一級建築士。店舗やオフィスを主に設計しています。ワクワクする建築を作提案しています。お笑いとバレーボールが大好き。