私が選んだ仕事は、女性が生きていくにはとてもとても厳しい世界でした。
でも、何があっても、どんなに辛いことがあっても、弱音をはかない!と決めて、この世界に飛び込んだ。
毎日、終電が基本スタンス。一週間、寝袋持って事務所に泊まり込み、ということもしょっちゅうの仕事。
自分で事務所を持っても、自分が持ちうるすべての時間を仕事にささげた。
そんな人間が、結婚したい、子どもを持ちたいと思ったからさあ大変。
結婚して子供がいないうちはまだ良かった。
でも、子どもが出来てから、世界は一変。
一週間泊まり込みで、家に帰らないなんて、あってはならないこと。
ベビーカーに赤ちゃんを乗せて、事務所に連れて行き、バウンサーを隣に置いて、その横で仕事をしていました。
2人目も年子で生まれました。
それに加えて、流行りの待機児童です。まったくもって、仕事をする時間が取れない。
私のせめてもの工夫は、朝の3時半に起きて仕事をすること。
そうすることで、寝かしつけの時間を省略することができる。
ほんのちょっとの時間も有難かった。
毎日毎日、朝の3時半に起きて、事務所に行って仕事。
朝ごはんの支度のために戻ってきて、朝のしたくをして家族を送り出す。
家庭教師の主人が仕事に出る午後3時半に自宅に戻る。
そこから夜、寝るまでは、一人で子ども2人の世話。
そんな感じで毎朝3時半に起きて、事務所と家を毎日2往復していました。
そしてそうやってすごして1年たった時、それまで担当していた物件を引き渡した瞬間、何も仕事がないことに愕然とした。
なぜなら、今引き受けた仕事をちゃんとしたクオリティで終わらせることで精一杯で、その次につながる営業を子供が生まれたあと、いっさいしてこなかったから。
というよりも、そこまでする時間、心の余裕が全くなかったから。
そして、このままではヤバイ。
その時に泣きっ面にハチ。
牧野さん、事務所を出て行ってくれないかな?と事務所の大家さんに言われてしまったのです。
え!!