客席レイアウトを変えて、売上アップの飲食店とは。「がっちりマンデー」特集の分析から。

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こんにちは、牧野直子です。

がっちりマンデー、いつも楽しみにしています。毎週録画して見てます。もう10年以上になるんだろうか。。

その中で、録画したものも消さずにおいてあるのが、「月刊食堂」の通山編集長シリーズ。大好きです。

今まではVTRでおススメ店舗に同行という形で出演されていたんですが、なんと今回は、スタジオゲスト。すごい快挙!私も嬉しくなりました~。加藤さんも、そこをめちゃくちゃいじってましたね!笑。

飲食店の客席レイアウトと売上アップの秘訣が特集されていました。

飲食店の客席レイアウトと売上アップの法則

いくつか紹介されている中で、店舗デザインに関わることをピックアップしますね。それは、福岡県福岡市にある餃子のラスベガス。

このお店は、餃子を中心とした居酒屋メニューのお店ですが、そのお店の奥にワインビストロのYorgoがあります。1つ建物に2つの店を同居させて運営している。食材や人材などをシェアして効率アップ。

もちろんこれも、飲食店の運営と店舗デザインに関わることなのですが、既存のお店の方たちは、自身のお店に取り入れられないですよね。

私が言いたいのはそこではなく、餃子のラスベガスさんがとっている客席レイアウトのことです。

長方形テーブルのメリットデメリット

普通は客席は長方形のテーブルが多いと思います。長方形だと一列につめて、たくさん店内に配置することができますよね。

しかし、長方形は、空きが生まれやすいというのも事実です。

普通のテーブルは、2人席、4人席、6人席、、というように偶数になります。だから、1人、3人など奇数の人数のグループでは必ず空席が出るということ。

1人でも、4人席に座りたがるお客様もいらっしゃるし、そうすると客席数のわりに、実際の人数は少なくなります。

カウンターの角を丸くして売上アップ

ここで紹介されていたのは、「カウンターと円卓を組み合わせている」レイアウト。

カウンター形式で設計されていますが、コーナーの角をちょっと大きめの円卓とつなげている感じ。一連のラインの中で角が円卓になっていると、ここに3人、5人と、お客様の数に合わせてゆるやかにずらすことができます。

これにより、無駄なく座席を使うことができると紹介されていました。

他にも、角を丸くしたことで、トークが盛り上がるから、お酒が進み、売上があがる。

といったメリットですね。

なるほどなるほど、、と感じますが、ではうちの店でやってみよう、となると上手くいかないはずです。

このお店ならではの工夫だから。

このレイアウトの隠れたポイント

そこがわからないと、自店で取り入れるときに迷ってしまうと思うので、私なりの分析をあげますね。たぶんTVをのほほんと見ているだけでは気が付かないことなので。

それは、このお店全体が大きなカウンターの集合になっていること。

これが、角を丸くしたことで相乗効果になった一番の理由です。

すべてがひとつながりのカウンターなので、どこに座ろうが、相席意識がないのです。全員が相席と言えば相席だから笑。

もしも一般的なテーブルのお店で、テーブルを丸いものに変えても上手くいかない。それは丸テーブルは、確かに奇数人数も配置できるけれども、そこに別のグループを通すわけにはいかないからです。

そのお店なりのアイデアを練り上げたこと、これが素晴らしいと思うのです。

 

丸いテーブルの良さ

取り入れようと思う時に、真理を知れば取り入れやすいと思います。

丸いテーブルの良さ。これは飲食店に限らず、子育て住宅でも応用できます。テーブルの辺が、直線ではなく、カーブがかかっていると、中心に視線が向かいます。みんなの顔が中心に集まりやすいので、顔が見やすい。

だからそれぞれの話も聞きやすいし、端の人も話に参加できて楽しいこと間違いない。

テーブルって向いあわせに座ると、敵対的な関係になりがちなんです。さらには、テーブルの奥行も遠すぎたら、声が届かず、盛り上がらない。

だからこそ、テーブルのサイズ感や、形状というのは、コミュニケーションを活発にするかどうか、とても深く関わっているというわけです。

そのお店なりの最高の客席レイアウト

以上、参考になりましたか?そのお店のサービスの形態や、お店の広さと兼ね合わせて、最高の客席レイアウトを考えていただけたら嬉しいです。

 

 

 

一級建築士。店舗やオフィスを主に設計しています。ワクワクする建築を作提案しています。お笑いとバレーボールが大好き。