レストランとパサージュをうまく合わせた日比谷フードホール

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こんにちは、牧野直子です。

東京メトロ 日比谷駅前に出来た日比谷ミッドタウンに行ってきました。

その目的は、そこのフードコート、「日比谷フードホール」です。

まず地下鉄の改札をおりてすぐ、日比谷の地下通路。かなりおしゃれでびっくりしました。ここは日比谷アーケードといって、小さいお店がまわりに立ち並んでいます。

この日比谷アーケードは、アーチ状になっていて、気品がありますね。銀座に近いからか、他の都市とは違った性格を感じます。

ちょっとクラシカルで落ち着いていて、優雅な気持ちになりますね。

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三井不動産のFacebookページによると、

『「日比谷アーケード」のアーチ状の天井は、かつてこの地あった「三信ビルディング」の記憶を継承したデザインになっています。三信ビルの建材の一部が再利用され、三信ビルにあった鳥の彫刻もそのまま移設されているんですよ!

天井が高くエレガントな雰囲気を醸す「日比谷アーケード」。モダンなデザインでありながら、当時をご存知の方にとっては、懐かしさも覚える空間ですよね。』

とのことです。やはり、昔のデザイン要素を取り入れているから、そんな気品を感じさせるんですね!

そして、ここを抜けると日比谷ミッドタウンのフードコートです。B1Fなのでそこから、エスカレーターをのぼっていきました。

フードコートと言えば、大きな広場があって、そこにたくさんの座席がある。そしてそのまわりを小さい店舗が立ち並ぶ、っていうスタイルが多いと思います。

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私が日比谷フードホールに行って驚いたのは、このフードコートは、広場ではなく、パサージュなんです。つまり、大きな通路になっていて、入口から出口まで通り抜けられるということ。

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そこが他のフードコートと違うなって思ったところです。そしてこれがデザインのいいところなんですが、中央の通路は、まっすぐではない。「S」を直線に直してデザインしなおしたような形状をしているんです。

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まっすぐにせずに、こうやってわざと折れ曲がった形にすることで、ここを通るのが楽しくなるんですね。

テーマパークの配置なども、あえて曲がった配置にしてあったりするのはそのためです。

また、曲がっていると、川のカーブのように、たまりやすい場所、人が流れる場所に自然とゾーンが分かれます。人がたまりやすい場所は、流れる場所であっても落ち着いたように感じます。

そして私が見ていて、面白いなと思ったのが、通路を歩いていて、その視線の突き当りが目立ちます。ここに、写真のアートワークを飾っているのですが、いつも人が待ち合わせをしていて、なかなか写真が撮れませんでした。

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壁があって、視線の先で目が付くので、人間の心理が働くんですよね。

そして、この壁を左に曲がると、お手洗いになっていました。

 

このフードホールは、他のフードホールよりもちょっと大人っぽいイメージ。だから店舗もお酒が進むようなちょっと大人っぽいお店に囲まれていました。

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その中で私の目をひいたのが、牡蠣!生牡蠣食べたいな~~って思いながらも、なかなかチャンスがなかったのですが、生牡蠣がフードコートで食べられるというので、思わずお願いしました。

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レストランに一人で入るのは勇気が必要で、ちょっとしたハードルがありますよね。でも、フードコートなら、単品でそれだけ買ってテイクアウトができるし、レストランに一人で入る感覚はないので、ハードルがとても低くなっています。

また生牡蠣を欲したら、ここに来ようかな笑。

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牡蠣を購入していて気が付いたのですが、それぞれのお店には、店内にそれぞれテーブルがあります。そこで食べるしっかりしたご飯と、中央のパティオで食べるようにテイクアウトできるメニューがあるんです。

一帯のようにつながっておきながら、しっかり食べたい人は中、いろんなお店をちょっとずつ食べたり、友人どおしで食べたいものが違う場合は、通路のパティオで。というように使い分けができる点が面白いなって思いました。

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このフードコートの雰囲気は、ニューヨーク、シカゴといったアメリカの都市のようです。

銀座にほど近い日比谷公園は、NYのセントラルパークに通じるものがありますもんね。

 

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日比谷というちょっと大人っぽい街だからこそ、少し大人っぽいインテリアにされたんだと思います。

面白い使い方ができそうなフードコート。一人で行くのもよし、お友達どおしで行くのもよし、いろんな楽しみ方ができそうです!

 

一級建築士。店舗やオフィスを主に設計しています。ワクワクする建築を作提案しています。お笑いとバレーボールが大好き。