こんにちは、牧野直子です。
以前にも何度か、人間は左周りに歩くことが多い、というお話をしました。
だから、周回するような店舗を作るには、左周りで計画することが多いですし、人は自然にそちらに目を向くようになっているので、そこにお客様に観てほしい商品を置くと反応があがるよ、とうような内容です。
今日は、それに補足したお話です。
なぜ人は、自然と左回りに動くのか
なぜ人は、自然と左回りに動くのか、という話。
これもやはり理由を知ると、なるほど!って思いますよ。
人間に刷り込まれた太古の記憶なのかな。
心臓は左側にありますよね。動物に狙われたりなど、何か危険なことがとっさに起きると、ふっと体を丸めて、左にある心臓をかばうような体勢をとります。
この動作が、左回り。だから、左側に回るのが、自然な動きなんですね。
左回りと右回りの特性を知って、デザインに活かす
ちょっと面白い話を聞きました。
遊園地にある遊具は、この特性を使って、左回りと右回りを使い分けてるんですって。
みなさんも思い出してくださいね。
優雅に馬に乗ってくるくる回るメリーゴーラウンドは、左回りが多いですよね。
逆に、空中ブランコや、乗り物が高くなったり低くなったりして回るような、絶叫系の乗り物は右回りが多いのだとか。
これはなぜかというと、メリーゴーラウンドは、くるくる回って楽しさを提供するもの。だから安心できる左回りで設計する。
逆に絶叫系は、恐怖を提供するもの。だから、安心する左回りとはあえて逆に、右回りにしているということなんです。
またジェットコースターも基本は右回りが多いけれど、敷地に深く関係するので、できない場合は左周りのものもあるとか。でも、空中ブランコみたいに、同じ場所をくるくる回るタイプの絶叫系は、ほぼすべて右回りなんですって。
これって面白いですね!
理由を知ると世界が広がる
なぜ人は左に自然と回るのか。なぜ左のものに先に目がいくのか。
これらの理由がわかると、なるほど!って思うし、頭にしっかり残ります。
そして、根本がわかると、意図的に、不安定さを出すためにここは右回りにしてみようとか、注目してもらいたいから左を中心にしてみよう、とかがわかってくるわけですね。
お店の商品の配置、順路の作り方、など、ぜひ活用していただければと思います。