こんにちは!牧野直子です。
設計のお仕事のお客様から、今まで、救護施設を作る計画でお手伝いしていたんすが、
「救護施設じゃなくてグループホームにしよう!」
ということで連絡がきました。
救護施設はもう時代遅れ?!
お客様は、行政との打合せで、救護施設は、もう時代遅れで、制度としては残っているけれど、新しく建てる人はいない、と言われたとのことでした。
お客様のやりたいこと、作りたい施設が、壮大でオリジナルのものであるがゆえ、どういう形態で作れば、行政と協業できるか考えていらっしゃたんですね。
法人資格があれば設立できるグループホーム
また、救護施設を作ろうと思うと、その母体は社会福祉法人でないと出来ない。
そして、社会福祉法人を設立するためには、理事を6名、監査を2名置かないといけない。さらに評議員を理事の倍以上集めないといけない。
設立するまでのハードルがとても高いんです。そして、とても時間がかかる。
でも、グループホームは国もどんどん作ってほしい、という思いがあるから、助成金もある。
そして何より、法人であれば設立できる。ということが魅力。
NPO法人でもいいし、一般社団法人でもいいし、今のお客様の団体のまま設立できる、ということ。
グループホームは、家庭サイズのユニット
そして、私もその申し出は、渡りに船だと思った。
最初、なるべくたくさんの人を助けるために、部屋数を取る設計をしてください、と言われて、そのように設計で計画案を作ってきたけれども、介護の実態を考えて行くと、それでは、質の高い介護はできないと思っていたのです。
そして、現代の老人ホームは、「ユニット」と呼ばれる小グループを基準に作るのが主流なんですよ、とお伝えした。
5~9人の小さなグループを一つの単位、「ユニット」にして、家庭に近いサイズのコミュニティを作る。
家庭に近い形の間取り
当然、食堂も施設にでっかくデーンと作るのではなく、ユニットごとに、家庭のリビングダイニングに近い広さのスペースを作る、ということになる。
当然、プランニングもケアによって変わってくるわけです。
なるほど~!と受け入れていただいたようです。
私も、自分の意見を聞いていただけて嬉しい。
牧野直子さんの建築士として理想のものを作ってください
そして、私に対して、「牧野直子さんがこれが理想!と思う建物を設計してださい。」とお願いしてくださいました。
介護される人の立場にたった温かいケアのあり方と、それにふさわしい建物のあり方、研究して極めていきたいと思います!