大きな施設でも、小さいスペースを大切に
こんにちは、牧野直子です。
まずは、お笑い小話。
子供時代の、画像の荒い写真を見せる新庄剛選手に、
徳井さん「ちぎり絵みたいですね~!」
後藤さん「いろんな写真合わせて、引きでみたら絵になってるヤツみたい~!」
とつぶやくMC。
ほんとに例えが上手です。
こういう「言い得て妙」みたいな例えがポンポン出てくるようになりたいですね。
今日のブログは、【大きな施設でも、小さいスペースを大切に】
やっぱり、ご飯とお味噌汁はあったかい方がいい!素直な気持ちを取り入れた老人ホームの作り方
昔の養護老人ホーム
昔の養護老人ホームというのは、個室が少なくて、4人部屋、2人部屋というのが主流でした。そして、その部屋が廊下で順番に並んでいる。
つまり、サービス側が、サービスしやすいという理由でそのような空間配置になっていた。
だってこれなら、順番に効率的に介護のお世話ができるからね。
でも、これは、サービス側に視点がよりすぎていて、お年寄りの気持ちを考えていない、という批判が出てきた。
そうして、家庭的なサイズを基準にする老人ホームが増えてきました。
どういうことかと言うと、
介護の単位を、10人程度のユニットにする。
この10人ぐらいというのが、スタッフさんが一人一人の様子をきちんと覚えて対応できる人数らしいです。
そして、この10人を基準に、建物を考えて行くのです。
食堂兼リビングルーム
昔ながらの老人ホームは、大きな食堂がでーんと社員食堂のようにあった。それが普通。
この食堂も、ここまで大きなものじゃなく、家庭のサイズで過ごせるダイニングのようなスケール感が、過ごしやすい。
でも食事は、厨房で一律で作ったほうが合理的。当然ですよね。
こういった、サービスをする側と受ける側の要望を、クリアしていくのが、建築の役目だと思っています。
ご飯とお味噌汁はあったかい方がいい!
例えば、おかずは冷まして食べるものだって、たくさんある。
でも、ご飯とお味噌汁は、あったかいのが食べたいと思うのが人間。つまり、おかずは少々冷えていても、ご飯とお味噌汁があったかければ、かなり満足度があがる。
つまり、大半のおかずは、セントラルキッチンで作り、ご飯をたく炊飯器は、個々の小さい食堂内に設置。お味噌汁を当たためることができる家庭用のキッチンも併設。
セントラルキッチンと個々の小さい食堂は、動線でつなぎ、個々の食堂内にも、家庭用のキッチンを作るように計画すればいい、ということ。
施設であっても、施設を感じさせないような家庭的サイズを取り入れる
運営者としてのサービスの効率化、介護を受ける者のサービスの満足度、これらは相反するものではあるのですが、そこのバランスをうまくとっていくのが、これからの社会福祉施設だと思います。
うまく、施設であっても、施設を感じさせないような家庭的サイズを取り入れていけば、両方の希望がかなえられるはずです。
お役に立てれば、幸いです~。