こんにちは、ワクワク建築家の牧野直子です。
今回のワクワク住宅は、「宇宙」について考えてみたいと思います。
宇宙にトキメク気持ち
男の子には、宇宙に行って見たいっていう憧れって少なからずあると思います。スターウォーズとか、ガンダムの世界ってめちゃくちゃカッコイイもんね。戦闘機が宇宙を走る姿はかっこいいですもんね。
だから、子ども部屋を宇宙にできる壁紙がありますよね。蓄光性で、暗くすると光る壁紙。男の子はすごく喜びそう。
普通だったら、宇宙仕様の子ども部屋と言えば、それぐらいで終わりなのかもしれませんが、ここはワクワク住宅。もう少し、本格的に考えてみましょう!
四角い部屋は角ばっているから、壁紙を貼っても、その角ばりは同じなので、無限に広がる宇宙空間とは感じにくい。
もしそれなら、
「宇宙船の中にいるような設定にして、その窓から外=宇宙が見えているようにしてみる!」
宇宙船のディテールは細かくして、細部まで作りこむ。
すると、かなり本格的になると思いますよ。
未来の物は飽きやすい
でもね、ずっと過ごす家のデザインです。未来っぽいものの中に長期間いると、飽きてきてしまうかもしれない。
未来のものと過去のものとどっちを好む人が多いかっていうと、過去のものだそうです。未来のものって飽きやすいって言われているんです。
飲食店でも、未来をテーマにしたお店よりも、懐かしい感じをイメージした昔をテーマにした内装のお店の方が、たくさんある。
私が考察するに、スターウォーズが人気があるのは、未来のことなんだけれども、砂漠があったり、どこかノスタルジーを感じるようになっているのではないかな、と思います。
宇宙は少年だけのものではない
宇宙をテーマにすると言えば、男の子向けなんだろうなって、思うかもしれない。でも、その「ノスタルジー」的要素を入れてあげれば、男の子向けだけじゃなく作れるんですよね。
女の子だって。大人だって。
例えば、「星の王子様」。これなら、女の子が好きな宇宙をモチーフにした空間を作れるでしょう。
大人はどうでしょう?
でもこれも、「宇宙」と「ノスタルジー」をかけあわさればいいんです。何かそんなモチーフなかったかな。
ありました!宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」。
銀河鉄道の夜をイメージした宇宙空間は、宇宙とノスタルジーが掛け合わされていて、宇宙なのに飽きずに、いつまでも癒されて楽しませてくれるはず。
銀河鉄道の夜の世界
夜空に浮かぶSL。白い天の川に、宇宙の惑星。そのSLがもし家だったら。
これは大人の女性もワクワクしちゃうな~!
SLの車両一つ一つがそれぞれの部屋。
お風呂場、洗面所、そして夕涼みができるテラス。そして銀河鉄道の夜の世界を再現するには、庭の演出が不可欠。
この庭を、宇宙に見立てて、作り込む。
満天の星は、LEDで演出。庭のあちこちに、LEDを埋め込んで、星に見立てる。キラキラと小刻みに白く光る星たち。
見下ろすと田園風景があり、木々も見える。
室内から、そんな風景が見えるんです。お風呂に入りながら、夕涼みしながら、、。
想像しただけで、とてもいい感じ。
めちゃくちゃおしゃれじゃないですか?!
時おり、汽笛のポーっという音が鳴ってもいいですよね!
私も、これを書いていて、また銀河鉄道の夜が読みたくなってしまい、久しぶりに読みました。
子どもの時に読んだ時と、大人になってから読んだ時では、感じ方も変わりますね。
建物も、子どもも大人も一緒に楽しめる、でもちょっと違う感受性を持てるものが、面白いのかもしれません。
今日はこんなワクワク住宅でした!